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名探偵 田吾作の事件簿
うん??なんだこれは。

「おい、城之助、ここ見てみろよ。おれの名前の小説があるぜ」
振り向くと城之助がいない。  
ち、またか・・・あいつの行動だけはさすがの名探偵の俺様でさえ予想が付かない。
全くたいした大物だ。   もうだめだ。   死ぬ   「待って、死なないで」
とーふぃープープープー
彼の耳に飛び込んできたのは・・・
「城之助! なんだおまえ、俺には仕事探せなんていっておきながら
自分はテレビを見ているのか・・・。いい身分だな」
依頼人を迎えるための応接室のソファでゆったりくつろいでいる城之助を見ると
この名探偵の俺様でさえなんだか腹が立ってきた。
「先生、パソコンに向かうと長いじゃないですか。
それより、何か仕事見つかったんですか?」
「見つかるわけないだろう!」
「ほーら、仕事を選びたいんなら俺の出番じゃないでしょうが?」
城之助はソファにふんぞり返ったまま煎餅を食べ始めた。
うぬぬぬ・・・・
気の優しい俺にも我慢の限界というモノがある
だいたいこいつが無能だから俺に仕事がこないんじゃないのか?
きっとそうだ。いやそうに違いない・・・。
-2-
名探偵 田吾作の事件簿
甘ったるい缶コーヒーを一口、まだ覚めない頭で散らかったままのテーブルの上をにらんで考える。
「また浮気調査か...」
そのつぶやきに反応したのは、探偵助手の多賀城之助だ。
「何言ってるんですか!浮気調査の依頼はくるけれど、実際は断ってばかりじゃないですか。
いいかげんに仕事の選り好みは止めて下さい」
「しかしなぁ。名探偵たるもの浮気調査などしていては」
「そういうことは、明日の米の心配が無くなってから言って下さい」
そうして、すげなくあしらうと城之助は、散らかったテーブルから落ちた書類を片づけ始めた。
「ところで先生、昨年植えた稲の成長はどうですか?
今年こそは自家米を作るってはりきってたじゃないですか。米の心配、で思い出したんですけど」
ああ、あれか、やめた、やめた。
めんどくさすぎる。

それより、めしでも喰いにいこうか。
はらもへったしな。出前もいいな。
どうする?おまえは。
「先生っ、仕事をするまで御飯は駄目ですよ!」
わかったよ・・・
おれは力無くパソコンの電源をつけ、インターネットでの仕事探しを始めた。
「しかし、いい時代だなあ。机の上で仕事探せる時代だからなあ」
-1-
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